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執筆者の写真haruto-maeda

カヌーイストの野田知佑さん

20代から30代にかけて、作家の椎名誠さんや野田知佑さんのエッセイをよく読みました。アジアを旅していた安宿で、長距離バスの中で、南アフリカの黒人居住区で。旅をしながら読むには最適のエッセイで、いろいろと影響をうけ、また元気づけられました。

 四万十川にも行きました。中流あたりからカヌーで下りキャンプをし、たき火をたいて、河原で出会った旅人たちとバーボン・ウィスキーを飲み語らい、ヘタクソなギターを弾いたり、もう完全に野田さんの世界に入り込んでいました。

 一度だけ野田さんの講演会に行ったことがあります。幸運にも一番前の席でしたので、野田さんを間近で拝見することができました。その時の第一印象は「ケンカの強そうなおっちゃんやなー」でした。とにかく腕っぷしが太く、眼光するどい野武士のようなオーラ。それはおそらく厳しい自然の中で生きてこられた野田さんの生き方、が姿になって表れていたのだと思います。

 数年たった今、娘の高校受験が終わり家族で徳島県の鳴門の渦潮を見に行ったのが3月27日。ふと心の片隅に、徳島県の日和佐に住んでおられる野田さんのことを思い出しました。そして数日後、その3月27日に野田さんが亡くなったことを知りました。

 野田さんの著書で学んだ人生の生き方、楽しみ方。私の生き方にも大きな影響をうけました。謹んで野田さんのご冥福をお祈りいたします。


徳島県の鳴門へ行く途中に立ち寄った淡路島の仮屋漁港 2022.3.27


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