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写真集「闘争の時代」刊行


2021年2月1日、未來社より「闘争の時代」を刊行いたしました。


 アパルトヘイトといえば白人が黒人を差別する、という悪いイメージがあります。とくにテレビの映像では白人警官が黒人に対し暴力を振るっているシーンがあります。そのような映像を見てしまうと、どうしても白人に対するイメージが悪くなってしまいます。たしかにレイシストは白人の中にも多くいますが、しかし大多数の白人たちは善良な市民です。みんなアパルトヘイトなんかやりたくなかった。そんなバカバカしい法律など早く止めてしまいたかったに違いありません。

ところが南アフリカを支配していた白人政権、そしてその権力者たちを取り巻く経済界の大金持ちが、自分たちだけの利権を守るためにアパルトヘイトをいつまでも続けていたわけです。「差別なんて言う生やさしいものではなく、そこには厳しい搾取があった。だからこそ闘争が必要だった」。アパルトヘイトの本質はその搾取(利権)にあった、と私は思っています。


 アパルトヘイトなどという馬鹿げたことに屈しないアフリカ人の強さに惹かれ、私は彼らの写真を撮らせていただいた。マンデラという神のような人間がいた時代の、人々が希望に溢れていた、その誇り高き民衆の姿をようやく写真集として残すことができました。

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